奈良の山中に「運慶作の仏像」と「柳生の里」を発見!
円成寺
大阪方面から車で出発。奈良市を通り抜け、近鉄奈良駅付近から30分程度で円成寺(えんじょうじ)に着きます。369号線の左手に円成寺の表示が見え、道路の右側には広めの駐車場があります。円成寺の山号は忍辱山(にんにくせん)というそうですが、音だけ聞くとgarlicかなと思えますね。敷地に入るとすぐ下りの階段があり、ちょっと下ったところに池があります。池には島が浮かび、池の奥に山門が見え、京都木津川市の浄瑠璃寺を思い出すような浄土式庭園です。新緑や紅葉が美しそうですが、訪れたのは3月…。それでも建物や仏像は国宝や重要文化財がごろごろあっていつ訪れても価値があります。本尊の阿弥陀如来は平安後期の重要文化財、多宝塔の大日如来は運慶作で国宝です。運慶作の大日如来は2017年には東京国立博物館で開かれた「運慶展」に出張していましたが、戻ってきてから見やすいように多宝塔ではなく専用の建物に安置されるようになったそうです。
柳生一族の墓
円成寺から柳生町までは車で15分ほどです。田んぼや古い民家があり山あいの田舎町と表現できるのどかな場所です。市営駐車場に車を停め、駐車場から少し登ったところにある芳徳禅寺を訪れました。剣豪の里らしく柳生家由来の鎧や刀のつば、巻物などが展示されています。お寺の裏には柳生一族の墓があり有名な柳生三厳(十兵衛)のものもありました。自宅に戻ってから映画「柳生一族の陰謀」(1978年)を見て柳生一族の親子関係を理解し、今回旧柳生藩家老屋敷は行きませんでしたが、映画を見た後に少し行きたくなりました。
春日山石窟仏
奈良市方面に帰る途中、奈良奥山ドライブウェイを通って石窟仏に立ち寄ります。このドライブウェイは世界遺産の春日山原始林を東北から南に一方通行で通り抜ける有料道路です。道路は舗装されていない砂利っぽい山道が続き、細くうねっていて、ハイキングしている人もちらほらいるので車で通るのは大変です。磨崖仏の看板を見つけますが、山道のどこに駐車して良いか分かりません。ちょうど詰所のようなところに人がいたので聞くと、道幅の広いところで停めてくださいとのこと。そこに駐車場を停めて、少し山を登って磨崖仏にたどり着きます。東大寺大仏殿を建てるために石材を掘り取った後に彫られたそうですが、作者は不明とのこと。現在はフェンスで厳重におおわれていて、お寺で見る仏さまとはまた違う神聖さが感じられます。
地獄谷石窟仏
一方通行の砂利道が終わり、少し行くともう1つの石窟仏の看板があります。駐車場所の看板にはここから600mと書いてありましたが、車を降りて山道を歩き始めると二股の道でどちらに進んでよいか分からなかったり、歩いてもなかなかたどり着かなかったり、本当にあるのかと不安になりましたが、歩いたり登ったりしていると有刺鉄線で囲われた石窟に到着しました。ここは聖人が住んでいたという伝説があり聖人窟とも呼ばれています。春日山とは違い、彫ったというよりも書いたというような薄く掘られた仏さまです。奈良時代のものとされていますが現在も鮮やかな色が残っているのが貴重です。この後さらに有料道路をドライブして国道80号に至りますが、有料道路は1840円とのことでなかなかのお値段です。
お食事
お昼は円成寺に隣接した食事処「里」でいただきました。食後にはその食堂でよもぎもちを買って円成寺のお庭で食べました。
旅を日記に(奈良編)
奈良には古代から奈良時代の史跡がいっぱい。訪れた史跡を紹介します。
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